ズーコンポストの技術的特長
( 1 )家畜から排出される有機物、豚糞、鶏糞の短期間処理技術です。
( 2 )環境への影響を低減化するための技術開発です。
( 3 )資源としての有効利用を目指した技術開発です。
( 4 )良質な飼料と肥料を同時生産する技術です。
( 5 )畜産農家の経営支援技術です。
ズーコンポストの理念
世界中の人々がバイオテクノロジーの生みだす未来に期待しています。 生物の世界を人間がコントロールできる部分はまだ限られています。生物のすべてを理解しないままでも生物の生きるチカラを人間のために利用することができます。私たちが目指すバイオ技術は、生物が生きようとするチカラ、生物が環境に適応しようとするチカラを受け入れ、活用し安全・安心な飼料や肥料の生産、昆虫の持つチカラを医薬品、化粧品などの分野に生かしていくことです。
NSECT(昆虫)テクノロジー
イエバエ「Musca Domestica」の
家畜化による実用化!
イエバエのサイクル
ズーコンポストシステムの概要
ズーコンポストでは、高速・無公害に生物による処理が行われ、安全で高品質な生産物が得られます。
ロシアの宇宙開発から編み出された「イエバエ」の幼虫によるふん尿処理法で、トレイに乗ったふん尿に「イエバエ」の卵を植え付け、幼虫を孵(かえ)し、この幼虫にふん尿を処理させるものです。
幼虫の唾液の酵素で分解された有機物は良質の有機肥料になります。
80%の水分を含むふん尿は、3日後位にはしっとりとした顆粒状になり5日後にはさらさらの乾燥した状態になって、幼虫が働き出すと臭いも殆どなくなります。
この頃には幼虫は成熟に達し、習性として自ら外に這い出し、下部に設置の幼虫受けに落ちます。
人手や処理工程を介さずに幼虫と肥料が分離されます。
たった6~7日でふん尿処理が終了します。一般的に堆肥化が2~3ヶ月を要することを考えれば大幅な期間短縮ができ、10分の1以下のスペースの処理施設で足りることになります。
幼虫の至適温度は室温25〜28℃、湿度70%で切り返しの必要もなく、7日間で300倍にも成長した幼虫は家畜や養殖魚等の良質な飼料となります。
イエバエおよび幼虫は環境に対する要求が厳しく、一定条件下以外では繁殖はおろか生存も不能であり、心配される生態系への影響は全 くありません。
このズーコンポスト技術は、経済産業省と 農林水産省の「農商工連携 事業}に認定され安定した技術として確立しており、培養施設、生産 施設のパイロットプラントも稼働しています。
ズーコンポストは畜糞の短期間の処理で、同時 に2つの有機生産物を作り出します。